就業規則で従業員のプライベートを縛るな! 兼業について その3

http://kuririn.info/black-job/fukugyo/

前にご紹介した判例で示された判決理由には続きがあります。ご紹介します。

「法律で兼業が禁止されている公務員と異り、私企業の労働者は一般的には兼業は禁止されておらず、その制限禁止は就業規則等の具体的定めによることになるが、労働者は労働契約を通じて一日のうち一定の限られた時間のみ、労務に服するのを原則とし、就業時間外は本来労働者の自由な時間であることからして、就業規則で兼業を全面的に禁止することは、特別な場合を除き、合理性を欠く。しかしながら、労働者がその自由なる時間を精神的肉体的疲労回復のため適度な休養に用いることは次の労働日における誠実な労務提供のための基礎的条件をなすものであるから、使用者としても労働者の自由な時間の利用について関心を持たざるをえず、また、兼業の内容によっては企業の経営秩序を害し、または企業の対外的信用、体面が傷つけられる場合もありうるので、従業員の兼業の許否について、労務提供上の支障や企業秩序への影響等を考慮したうえでの会社の承諾にかからしめる旨の規定を就業規則に定めることは不当とはいいがたく、したがって、同趣旨の債務者就業規則第三一条四項の規定は合理性を有するものである。」

ここでいう債務者とは会社側のことです。

このように判例は、一定の要件の下で兼業を全面的にではなく部分的にであれば

禁止することも合理性があるとしています。

この事例は、二重就職を懲戒事由とする就業規則の規定に基づき、勤務時間外にキャバレーで会計係等として就労していた原告が解雇されたため、地位保全と賃金支払の仮処分を求めた事例です。

「本件債権者(労働者側)の兼業の職務内容は、債務者の就業時間とは重複してはいないものの、軽労働とはいえ毎日の勤務時間は六時間に亙りかつ深夜に及ぶものであって、単なる余暇利用のアルバイトの域を越えるものであり、したがって当該兼業が債務者への労務の誠実な提供に何らかの支障をきたす蓋然性が高いものとみるのが社会一般の通念であり、事前に債務者への申告があった場合には当然に債務者の承諾が得られるとは限らないものであったことからして、本件債権者の無断二重就職行為は不問に付して然るべきものとは認められない。」

などの理由で、労働者側が敗訴しています。

次回、この判例が示すポイントをお伝えしましょう。

(つづく)

 

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