有給休暇申請するのに理由を書かせる時点で誤りです

部下から「ドラクエをクリアするため」という理由で
有給休暇の申請があったというツイートが話題みたいですが、
そもそも有給休暇申請するのに理由を書かせる時点で誤りです。

以下、最高裁判例の判旨をご紹介します。

「年次休暇の利用目的は労働基準法の関知しないところであり、
休暇をどのように利用するかは、使用者の干渉を許さない
労働者の自由である」

「労働基準法の要件が充足されたときは、労働者は法律上当然に
所定日数の年次有給休暇の権利を取得し、使用者はこれを与える
義務を負う」

「労働者の請求をまって始めて生ずるものではない」

「年次休暇の成立要件として、労働者による『休暇の請求』や、
これに対する使用者の『承認』の観念を容れる余地はない」

ご存じのとおり会社側には「時季変更権」があるに過ぎず
(労働基準法39条5項但書き)

時季を変更する必要があるかどうかの判断において
労働者側の「有給休暇取得の理由」が
考慮されてよいはずがありませんから、
理由を求めること自体が違法の色彩を帯びると私は考えます。

「請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を
妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる」
(39条5項但書)

有給休暇を取得させないことは、
懲役刑の規定もある犯罪行為です。

わが国における有給休暇消化率は50%を切っており、
諸外国と比べて低いです。

政府は2020年までに取得率70%を達成するとの目標を掲げていますが、
有給取得率なんて100%以外あり得ないのであって、
目標数値自体に政府のやる気のなさが表れています。

労働法ほど堂々と破られている法律を私は知りません。
企業・使用者側の抜本的な意識改革と、
それを促す政治家の高い手腕の発揮が求められます。

…まったく期待できないけどね。

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